「英検準2級の二次試験(面接)に落ちてしまった」「また一次試験から受け直すのだろうか」。そんなときに使えるのが、英検準2級の一次試験免除です。
結論から言うと、一次試験に合格していれば、次回は面接だけを受け直せます。ただし、この資格には期限があり、申し込みのときに自分で申請しないと使えません。
この記事では、英検協会の公式情報をもとに、免除が使える期間の数え方、申請の手順、S-CBTで使うときの落とし穴を整理します。2026年度の日程にあてはめた具体例もつけました。
一次試験免除とは、面接だけを受け直せる制度
一次試験免除は、一次試験を受けずに二次試験だけを受験できる制度です。英検協会は対象者を次のように説明しています。
「1級~3級の一次試験に合格し、二次試験を棄権(欠席)するか不合格となった方」
準2級はこの範囲に含まれます。つまり、一次に受かって二次で落ちた人と、一次に受かって二次を欠席した人が対象です。
ここで最初に押さえておきたい注意点があります。免除を使っても、検定料は安くなりません。公式には「通常と同じ検定料のお支払いが必要」と書かれています。受ける試験は面接だけですが、支払う金額は4技能を受ける人と同じです。
なお準2級の二次試験は、スピーキングの英検CSEスコア(合否判定に使われる共通のスコア)で合否が決まります。600点満点のうち406点以上が合格ラインです。この数字の意味は英検準2級の合格ラインの解説で詳しく扱っています。
免除が使える人・使えない人
自分が対象かどうかは、一次試験の結果で決まります。二次試験の結果ではありません。
使える:一次に合格し、二次が不合格だった人
もっとも多いケースです。面接のスコアが406点に届かなかった場合、次回は面接だけを受け直せます。
使える:一次に合格し、二次を欠席した人
体調不良や学校行事で面接に行けなかった場合も、公式の表現では「棄権(欠席)」にあたるため対象になります。受けていないから無効、ということはありません。
使えない:一次試験そのものが不合格だった人
一次で基準スコアに届かなかった場合は、次回も一次から受験します。免除されるのは一次試験なので、その一次に受かっていることが条件です。
一次であと何問取れれば合格ラインに届くのかは、英検準2級は何問正解で合格かの目安で確認できます。
英検準2級の一次試験免除はいつまで使える?
ここがいちばん誤解されやすいところです。免除は「3回まで使える権利」ではなく、期限で区切られた資格です。公式の説明は次の2文です。
「二次試験のウェブ合否公開時刻時点から一次試験免除資格を使用して申込可能」、そして「翌年度の同回まで申請可能」。
起点は二次試験の合否が公開された時刻、終わりは翌年度の同じ回です。回数ではなく、カレンダーで決まると考えてください。
2026年度第2回で一次に合格した場合の数え方
2026年度第2回(一次は10月4日)で一次に合格し、二次で不合格だったとします。「翌年度の同回」は2027年度第2回です。そこまでに受けられる回を並べると、次の3回になります。
- 2026年度 第3回(一次は2027年1月24日)
- 2027年度 第1回
- 2027年度 第2回(ここが期限)
この「3回」は、公式が回数を定めているわけではありません。期限から逆算すると結果的に3回になる、という読み方です。年度をまたぐので、合否が出た時点で自分の期限を確認しておくと安心です。合否の公開日は英検準2級の結果はいつ公開されるかにまとめています。
二次の結果が出てから、次の申し込みに間に合うのか
結論から言うと、間に合います。2026年度第2回の日程と、第3回の申込期間を並べると分かります。
- 第2回の二次A日程は11月8日、合否のウェブ公開は11月17日。
- 第2回の二次B日程は11月15日、合否のウェブ公開は11月24日。
- 第3回の申込期間は10月30日〜12月14日。
A日程でもB日程でも、合否を見たあとに第3回へ申し込めます。先に申し込んでおく必要はありません。ただし12月14日という締切は動かないので、合否を見てから数週間で手続きすることになります。
申込方法や検定料の金額は、英検準2級の日程・申し込みのまとめで確認できます。
一次試験免除の申請方法
免除は自動では適用されません。申し込むときに、自分で申請します。受け方によって手続きが変わります。
本会場(個人申込)で受ける場合
公式の案内では、「申込受付の際に、『一次試験免除申請欄』に一次試験に合格した時の検定回、個人番号を記入/入力」するよう書かれています。
必要なのは2つです。一次に合格したのが何年度の第何回か、そしてそのときの個人番号です。個人番号は本人確認票や個人成績表に記載されています。捨ててしまった場合は、受験者マイページから確認しましょう。
準会場(学校や塾)で受ける場合
準会場では、「一次試験の解答用紙のA面『志願票』の一次試験免除申請欄に、一次試験に合格した時の個人番号を記入」します。申込の時点ではなく、当日の解答用紙で申請する形です。
公式には「お申し込み時の一次試験免除申請は不要」とある一方で、「ご利用可能な一次試験免除資格は、お申し込み時までに取得したものに限ります」とも書かれています。申込の締切より後に二次の合否が出る場合は使えない、という意味になります。学校や塾を通して受ける人は、担当の先生に締切を確認しておくのが確実です。
S-CBTで一次試験免除を使うときの注意点
コンピューターで受けるS-CBTでも免除は使えます。こちらは所要時間が短く、公式には「試験時間は準1級~3級いずれも15分を予定しています」とあります。
当日の流れも案内されています。「最初にスピーキングテストをご受験いただきます。スピーキングテストが終了した段階で、監督者の指示に従い退室いただきます」。15分話して終わり、ということです。
ただし、ここには3つの落とし穴があります。いずれも公式に明記されています。
- 検定料は安くならない。「一次試験免除者も、4技能受験時と同額の検定料が必要となります」。
- 申請を忘れると4技能になる。「申込期間内に一次試験免除申請を行わなかった場合は、4技能すべてを受験いただきます」。
- あとから取り消せない。「申込後の一次試験免除申請の取り消しは、申込期間内であってもできません」。
つまり、申請するかどうかは申込期間中に決め切る必要があります。なお申込完了後でも、申込期間内であれば自分で免除申請を追加することはできます。
S-CBTでの有効期限も従来型と同じ考え方で、「一次試験免除資格を取得した検定回から、翌年度の同一検定回」までです。S-CBTを何日後から受け直せるかは、英検S-CBTの再受験の間隔で解説しています。
面接だけを受け直すとなると、練習の相手を見つけるのが難しくなります。級ごとに質問の型が決まっているので、級に特化したマンツーマン指導で模擬面接を重ねると、本番の形に慣れやすくなります。
免除を使うか、4技能で受け直すか
検定料が同じなので、金額では選べません。判断の目安は「準2級に合格したいのか、CSEスコアを上げたいのか」です。
合格そのものが目的なら、免除を使うほうが負担は軽くなります。受けるのは面接だけで、一次試験の対策をやり直す必要がありません。
一方で、入試や校内の提出でCSEスコアの数字を使う予定があるなら、4技能で受け直す選択もあります。免除で受けた回は二次試験だけなので、一次のスコアは前回のものから動きません。リーディングやリスニングのスコアを伸ばしたい場合は、4技能のほうが目的に合います。
迷ったときは、個人成績表で二次のスコアを確認してみてください。406点にあと少しだった場合は、面接の型を整えるだけで届く可能性があります。
免除で受ける二次試験までにやること
準2級の二次試験は約6分の個人面接です。英検協会は「応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で評価」すると説明しています。
評価されるのは英語の正確さだけではありません。答えの量や、伝えようとする姿勢も含まれます。やり直しの準備は、次の順番で進めると整理しやすくなります。
- 個人成績表で、前回どの観点が弱かったかを確認する。
- 面接の流れを、入室から退室まで通しで思い出す。
- 音読とNo.1〜No.5の答え方を、声に出して練習する。
- 本番と同じ6分で、通しの練習を何回か行う。
流れと練習法は英検準2級の二次試験対策にまとめています。黙り込みや答えの短さでつまずいた人は、面接で落ちる人の特徴と対策も読んでおくと、同じ失点を避けやすくなります。
答え方の型や言い回しをそろえておきたい場合は、面接で使える表現・フレーズが役に立ちます。
まとめ:期限と申請を押さえれば、面接だけで合格できる
英検準2級の一次試験免除は、一次からやり直す手間を省いてくれる制度です。押さえるべき点は4つだけです。
- 対象は、一次に合格して二次が不合格か欠席だった人。
- 使えるのは二次の合否公開時から、翌年度の同じ回まで。
- 申し込みのときに検定回と個人番号を書いて申請する。
- 検定料は4技能と同額で、安くはならない。
二次試験に落ちた経験は、弱点がはっきり見えている状態でもあります。次の面接までの数週間をどう使うかで、結果は変わります。
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